【声明】ジャニーズ事務所に対する公正取引委員会の注意について
2019年7月18日
今般、公正取引委員会が、ジャニーズ事務所に独占禁止法違反のおそれがあったとして同社を注意した、との報道がなされました。
この報道を受け、私たちは、公正取引委員会に対して、芸能業界の改善のため、これからも、芸能業界における独占禁止法違反について、芸能事務所に対する注意、警告、排除措置命令といった法的措置をとり、芸能事務所名を公表するなどを適切な措置をとることを期待します。
私たちは、従前から公正取引委員会に対して、芸能業界の実態を調査し、適切な措置を行うことを求めて参りました。現在、多くの芸能事務所は芸能人との契約書を締結していますが、その中には、芸能人の独立・移籍を抑止する目的と思われる過剰な違約金条項が含まれているなど、とても公平な契約書とはいえないものがあります。さらには契約書自体が締結されていない、あるいは、契約内容が不明瞭であるといった実態も見受けられます。
こうした問題について、私たちは、独占禁止法違反(優越的地位の濫用など)に該当する可能性が非常に高いと考えております。
しかし、今まで公正取引委員会は、こうした芸能界の問題について介入してきませんでした。今回報道にあった、公正取引委員会によるジャニーズ事務所に対する注意は、こうした問題を抱える芸能業界の改善に向けての大きな一歩になると考えております。
私たちは、今後の芸能業界の改善のため、改めて、公正取引委員会に対して、芸能業界における独占禁止法違反について、芸能事務所に対する注意のみならず、警告、排除措置命令といった法的措置をとり、芸能事務所名を公表するなどを適切な措置をとることを強く期待します。
2019年(令和元年)7月18日
日本エンターテイナーライツ協会 共同代表理事一同